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2012年09月30日

かつて所属していた組織について


4年くらい労働組合で仕事をしていました。
仕事以外で時間を取られるけど、いろいろな研修に行かせてもらったり、経営のことを考えたり、人事とか総務がやっている仕事について考えたりする機会があり、人間的な幅は広がったのでなないかと思っております。感謝です!

辞めるにあたって、一回、自分が所属していた労働組合とはいったい何だったのかというのを「総括」というほどかっこよくはありませんが、考えてみようと思って、手にとったのが、ドラッカーの『非営利組織の経営』です。



労働組合は、政府機関からなる公的セクターでもなく、企業からなる民間セクターでもなく、第三の領域、社会的セクターに属しています。例えば、学校、病院、ボランティア団体も同じです。これらをドラッカーは非営利組織と呼んでいます。
まあ、こういうことから、この『非営利組織の経営』を読みながら考えれば、労働組合とは何か?が分かるのではないかと考えたわけです。

非営利組織というのは、利益を追求しません。従って評価の指標がわかりづらい。何を成したのかの成果もわかりづらいことになっています。この辺りに組合員のみんなは憤りを感じてらっしゃるのではないかと思ってました。いったい、組合は何をやっているのだと。

労働組合の過去を考えると、かつてマルクスが言ったような、労働者は資本家に搾取され虐げられている。労働者の地位向上を図ろうではありませんかという流れで、労働環境、賃金の改善を図って来ました。

しかし、今日の状況を鑑みると、組合と相対する経営者は資本家ではありません。かつては我々と同じ仕事をした仲間であり、その中でも優秀であるために高い地位を得た人たちに過ぎません。私たちは誰と戦っているのかという疑問も生じます。

一方、世の中の状況を考えると、経済は右肩下がりで賃金改善という要求をできる環境にはありません。
これは、よく説明するのですが、かつては日本含め、欧米は先行して発展したがために、世界の富の80%を日米欧で分かち合っていました。だから、賃金も向上していたという話です。しかし、今やインターネットや交通インフラの発達によって世界がつながり、世界中どこででも生産して、それを流通させることができるようになりました。そうなるとどうやっても、労働賃金の安い地域に労働は流れていってしまいます。
すなわち、これまで、世界の富の80%を日米欧で分かち合っていたという図式が、変わって、世界中の国で世界の富を平等に分かち合うような図式になっていくのだと思います。そこに残る格差は、日本の中で優秀な人、そうでない人、あるいは中国の中で優秀な人、そうでない人というもののみです。

この富の平等化の流れにおいては、日本の中での優秀な人の大部分においても賃金は下がる方向に行くのではないかと感じています。
従って、労働組合のなすべきことの解は、今や労働賃金の向上にはないということです。

じゃあ、いったい労働組合は何をすればいいんのか?という話しになるのですが、『非営利組織の経営』の中には、こう書いてあります。非営利組織は、何も得ることのないボランティアが多く働いている組織であり、金銭的な報酬を得ていないからこそ、仕事そのものから多くを得るべきだと・・・

金銭的報酬以外に、仕事そのものから得るべき多くのものとは何かというと・・・

昔からそうだったのだと思いますが、人が仕事をして得られるものっていうのは、何も金銭的報酬だけではありません。お金以外にも、生きがい、自己実現、評価、人間関係、成長、おもしろさ、アイデンティティといったものを受け取っています。トヨタに入れば、報酬もいいですし、ヒューマンネットワークも気づけ、働きがいもありますよ、といった具合です。しかし今はこの金銭的報酬以外のものが非常に受け取りづらくなっています。

それは、テーラーさんが唱えた労働生産性向上、つまり、仕事を分割してマニュアル化すれば生産性は向上しますよというのが原因であります。確かに生産性は驚く程向上したのですけど、仕事が分割されることで、自分が一体何を作っているのかがわかりづらくなって来て、一つのものを最初から最後まで作り上げていた昔よりも、働きがいや、面白さというものがわかりづらくなっているのだと思います。

この分かりづらくなってきた部分を補うために非営利組織というものが現れ、発展したのだと思います。ボランティアに参加している人の多くは、無償で働くけれども報酬以外の何かを受け取っているのです。ここにこそ非営利組織の価値があるのだと思います。

従って、非営利組織である労働組合も、この得にくくなった金銭的報酬の改善要求を求めるのではなく、この金銭的報酬以外の何かに焦点を絞って活動していく必要があると思います。
そして『非営利組織の経営』で特に取り上げているのが、人間の成長です。

ドラッカーは前書きで、企業は顧客のニーズが満たされた時役割を果たす。といい、非営利組織は人を変えたとき役割を果たすと説きます。この非営利組織においては外部の人も含まれるのですが、労働組合に限っていえば、外部とは組合員であり、会社であったりと、非営利組織の中では特異的に閉じた組織だと思います。
その視点に立ってみると、組合組織が役割を果たすとは、組合役員、委員、組合員の誰かが人間的に成長したときに役割を果たしたと言えるのではないでしょうか?

『非営利組織の経営』の最後の方で、能力向上には二つの方法があるといいます。一つは、すでに良くおこなっていることをさらによく行うこと、すなわち改善です。もう一つはそれまでとは違うことを行うこと、すなわちイノベーションです。

そして組合活動について言えば、後者のイノベーションをより味わうことができます。僕自身の経験から言っても、特に執行委員になってからは、会社の経営について、組織改革について、運動方針について、政治について、技術者を活性化するにはどうしたらいいか?などいままで自分とは関係のないことと考えていたことに対して考えなければなりませんでした。
これらのことに対して、分からないながらも、まじめに向き合ってきたことで思考の幅も広がり、多少前の自分よりは成長したのではないかと思います。

おそらく、技術でずっとやってきた前の自分よりは高い視点に立てていると思います。

最終的に言いたいことは、今仕事をしていてなんだかマンネリ化しているなとか、あんまりうまく立ち回れてないなという人は、組合活動に主体的、能動的に参加した方がいいよということです。特に組合活動でなければならないということはありません。社外の別のコミュニティでもおそらく同じような効果が得られるでしょう。しかし、身直にあって、組合費まで払っている場合は活用しない手はないと思います。そこには新しいことに出会うことができるし、学びの機会もあります。

そうやって組合活動に皆が参加することで、組合活動自体も意義のある活動になると思います。

期せずして、また強引に、組合活動に参加することになった人は意外と幸運なんではないかと思っています。その幸運を活かせるように、主体的に参加して、いろんなことを学んで欲しいなと願っております。


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posted by air_water at 10:49 | 京都 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 労働組合 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月29日

イノベーションのDNAを読んで2

『イノベーションのDNA』

著者:クレイトンクリステンセン




前回は、質問力のところで力が入りすぎて長くなったので、以降コンパクトに・・・。

観察力
P103
イノベーターのほとんどが、熱心な観察者だ。周りの世界を注意深く伺い、物事の仕組みを観察するうちに、うまくいってなかったことに目が向くようになる。

ネットワーク力
新しいアイデアや洞察を引き出すために、いろいろな考えや視点もつ人と話すのだ

実験力
ここは、質問力の次に興味深かったところ

@新しい経験に挑むAものを分解するB試作品や実証実験を通してアイデアを試す、の3つが実験で手がかりを得て新しい洞察を得るために重要

ここで、質問、観察、ネットワーキングが現在の問題を分析するのに使えるのにたいし、実験は唯一将来を予測するのに役立つとしている。
なんとなくわかる。

だが、この重要な実験はコストがかかることが多い。そこで実験回数を減らしたいのだが、ポイントは、質問力、観察力、ネットワーキング力だそうだ。

つまり、賢明な質問を投げかけ、顕著な状況を観察し、多彩な人たちと話せば、それほど実験を行わずにすむらしい。

第2部からは、組織やチームに焦点を当てている。

Aプラスの人材という人物像が興味深かった。こういう人材をたくさん雇わないといけないらしい。

どういう人材かというと、「簡単に見分けがつく人たち」だそうだ。「新しいアイデアへの情熱」があり、「創造性を発揮」し、「人と違う考え方をしてきた実績」がある人だ。行動がふつうの人と違うからすぶ見分けがつくらしい。

まっすぐで、生意気で、知りたがりで、愉快で、破壊的で、知的で、じっとしていられないーーーしかも、人と違う考え方をしてまた実績がある。

なんか、かっこいい!!

本書の最後の方にはこんな文章も

「自分がやらずに誰がやる?」「いまやらなくていつやる?」
「とにかく動き出せ、やっているうちにわかってくる」
「世界を変えられると本気で信じている人たちこそが、本当に世界を変えている。」

イノベーションを起こせる人になりたい。



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posted by air_water at 10:14 | 京都 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月28日

イノベーションのDNAを読んで1

『イノベーションのDNA』

著者:クレイトン・クリステンセン、ジェフリー・ダイアー、ハル・グレガーセン




前回、前々回と読んだ『イノベーションのジレンマ』、『イノベーションへの解』とは少し趣が異なり、深い洞察であふれているという訳ではなく、イノベーションをどうしたら生み出せるかが説明してある。

イノベーションをどうやって生み出すかは、僕の一番知りたいことでもある。ちなみに、この本はアイデア発想法の本とも言えなくはない。

本書は、イノベーションを起こしている企業のトップやビジネスマンにインタビューし、彼らがどういう行動をとっているのかを調査することによって、イノベーションのDNAを見つけようと試みている

そこで得た結論の一つは、

革新的なアイデアを生み出す能力が知性だけでなく、行動によっても決まるということ、すなわち、誰でも、行動を変えることで、創造的な影響力を発揮できるということだ。

個人として持つべき発見力は5つ

@関連づける力
A質問力
B観察力
Cネットワーク力
D実験力


この内、関連づける力が上位にあり、A〜Dが関連づける力を支えているという構成になっている。

『アイデアのつくり方』で、アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせにすぎないといったとおり、関連させ、組み合わせることでアイデアとは生まれるのだ。その関連づける力を高めるために、A〜Dの力を磨こうということだ。

さてAの質問力から説明する。この質問力がもっとも心に残ったところ

アインシュタインは、「正しい質問さえあれば・・・、正しい質問さえあれば」と繰り返してたらしい。

解答よりも問題を提起することの方が重要というスタンスだ。

人間は、質問があって初めて解答を考え始めれるわけで、ぼやっとした状況で、答えを考えは始めてもなかなか良いアイデアは生まれないんだと思う。そういう意味でも重要だ!

そして、そのやり方とか書かれてるんだけど、この本の一番の収穫は、「質問ストーミング」ブレインストーミングを文字ったもので、みんなでアイデアを考えるのではなく、みんなで質問を考えるのだ。

実は今日、会社でちょうどアイデアだしするところだったので、この質問ストーミング試してみたけど、質問をたくさん出すことで、いつもよりもみんなの発言や、アイデア、解決策が増えた。よかった。

質問ノートの考え方も良かった。

ちょっと長くなってきたので、続きは次回に

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posted by air_water at 22:56 | 京都 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

コンプライアンスについて

最近、コンプライアンスについて考える機会があった。今まで読んだ本や、講演を組み合わせて考えをまとめたので記録しとこうと思った。

2年前くらいに、岡田斗司夫さんの評価経済社会というものに出会った。それは、貨幣経済の次は評価経済社会がきますよという話で、以前はモノとモノの交換、モノと金の交換、金と金の交換が行われてたところが発展して、金と評価の交換、評価と評価の交換する社会になっていきますよと言った内容です。ここを詳しく説明はしないのですが、要は、評価とか注目度と言ったものが重要になってきますよということです。

一方、会社の評価というものを考えると、トヨタは2010年くらいにブレーキ問題でリコール出したときは株価が急落したりもしましたし、最近のコンプライアンスのコメントでは、企業の社会的評価の重要性に言及されています。

このあたりからも、評価の重要度というのは増してきていると感じます。

コンプライアンスが社会に与える影響を考えると減点主義的な側面があると思われます。つまり、評価が下がらないようにコンプライアンス違反をしないようにしましょうということです。

僕は加点主義の方が好きなのですが、世の中の責任を追及する風土からすると減点されないように行動するのも仕方ないのかなと感じます。

責任を追及する風土というのは、最近内田樹さんの本や講演で学んだのですが、たとえば、原発問題が起こったときに責任は東電なのか?、原子力推進委員会にあるのか、どこにあるのか?といったり、いじめ問題が起こった時に、責任は教師にあるのか?、校長にあるのか?、どこにあるのか?と追求を受ける風土です。

こういう追求があると、当事者はバッシングが怖いですから、真相を隠蔽したいというバイアスがかかるし、減点されないように行動しようと思ってしまいます

ただ最近、いじめ問題に対して、文科省がいじめがあることではなく、いじめが起こった時に、どう対処するのかに焦点を当てた取り組みはいいことだなあと感じています。

つまり、人間は間違う、間違うこともある、しかし、間違いを起こしたときにどう対処するのかといった、真摯な、誠実な姿勢を大事にしようと、そこをみていきますよと言っているのです。

もちろん、コンプライアンス違反を起こさないことは前提ですが、起こしてしまったとき、あるいは起こしたんじゃないかなと感じたときは、誠実に対応していくことが重要だと感じました。

また、企業の社会的評価を考えると、コンプライアンス違反をしないという減点主義的な取り組みよりも、社会に貢献活動をするなどして、加点主義的な取り組みもやっていきたいなと感じました。


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2012年09月27日

イノベーションへの解を読んで2

『イノベーションへの解』

著者:クレイトン・クリステンセン、マイケル・レイナー




前回は、破壊的イノベーション、特に効果のある新市場型破壊をどういう風に見つけるかを説明した。

成長し続ける企業であるには、技術が生まれ、発展し、どのように移り変わっていくかの大まかな流れをしることが重要だ。

P181の、どれほど驚異的なイノベーションもいつかは必ず「コモディティ化」される運命にあるとあるように種々のイノベーションにも共通した変遷がある。

これらを知ることで、統合したほうがいいのか、利益のでるところへ集中特化したほうがいいのかの判断の助けになる

大きな流れは、新しい市場ができて、コモディティ化と脱コモディティ化が繰り返し行われることで、利益を生み出す事業は、最終商品から、部品、材料といった源流へ流れていくというものである。

新しい市場が出来立ての時は、最終商品でがっぽり稼げるが、競争が激しくなると最終商品は、性能ではなく価格や利便性、スピードというものが重視され、モジュール化が進み差別化が難しくなる。
それでも利益を出していかなければならないので、未だ開発が不十分なところはどこかと探す、それが部品であったり、材料であったりと上流の未検討の部分である。そこに独自技術が開発されるとそこが利益を稼げる分野となる。この繰り返しで、利益を生み出す事業というのは最終製品から源泉へと移動していく。


だから、最初から源流を切り捨てるのではなく、今どこに利益があり、これから先どこに利益が流れていくのかを注意深くみておかなければならない。

この辺、までは楽しく読めたんだけど、この後はワクワク感が少しへったような気がする。

ここから先は、次々と破壊的イノベーションを生み出すにはという話。

意図的戦略と創発的戦略を使い分けるんだという話があるけど、その区分におもしろさや重要性は見いだせなかった。要は創発的戦略をいかに使うかで、変化対応力をつけろと一言で言った方が分かりやすい。

どこから資金を集めるかというのも、結論は誰から資金を持ってこようが、最終的には資金提供者は儲けがほしいので、早く成長してくれというようになって、結局誰から借りても一緒
要は、そういう早く成長しろという要求がくる前に、利益を出そうという話だ。利益さえ出していれば、規模が小さくても事業中止までの判断は下されない。まして、これから成長するかもしれないという分野だ。

でも、知りたいのは、その早く利益を出す方法だ〜〜と思ったり、破壊的イノベーションが生み出すものではなく、経営者向けの本だからか、選択の問題になっている。その辺りにも不満が残った。

でも、そのどうやってイノベーションを生み出すのかには、次読もうと思っている『イノベーションのDNA』に書かれてそうなので期待しよっ!

最後はグチっぽくなってしまったが、マーケティングの仕方とか、コモディティ化と脱コモディティ化の流れとか、非常に興味深く読めた本だった。

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posted by air_water at 22:54 | 京都 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

イノベーションへの解を読んで1

『イノベーションへの解』

著者:クレイトン・クリステンセン、マイケル・レイナー




イノベーションのジレンマ読んで楽しかったので、引き続き『イノベーションへの解』を読むことにした。

『ジレンマ』が、理論の構築を目指したのに対し、本書『解』の目的は、読者に理論を用いる方法を教えることだそうだ。

『ジレンマ』で解読した、企業がつまづく理由を予測できるなら、そんな失敗を避けて、利益ある成長を狙い通りに導く方法がつくれるんじゃないの?というのが、この研究の発端みたいだ。

最初の方に理論の構築方法みたいなのが説明されている。『ジレンマ』と『解』を通してわかったのは、今までの理論で説明できてないんだから現状の分析や分類は間違っている、たとえそれが有名な学者やコンサルが言ってても、というスタンスが、新しい洞察を生み出しているんだなと感じた

さて、内容に入る。『ジレンマ』で学んだ、破壊的イノベーションは2種類に分けられる。それは、次の二つ。

@ローエンド型破壊
 本来のバリューネットワークのローエンドにいる顧客に対する破壊。もっと性能低くても安い方がいいのになと思っている人向けだ。

A新市場型破壊
 無消費、つまり現状消費のないところに、新しく市場を作る。
 これまで、金や道具、スキルがないからできずにいたところに利便性を提供するものだ。

ローエンド型を見つけるのは簡単。性能は一緒で、ローエンドの顧客に目を向ければいいから。しかし、新市場型破壊は難しい。どうやって見つけるかというと、消費者の今ある不満や不便、退屈に焦点を当てること。消費者は、そういった不満や不便が簡単にできるとお金を払ってくれる。

それを見つけるには、これまでのマーケティングの手法、年齢などの属性分類ではだめで、顧客の状況を調査することが重要

本書で取り上げる例:ミルクシェークを買う理由を調査する。調査すると電車などの通勤時間が長く退屈だから、楽しみを求めてシェークを買うそうだ。そういう目的が理解できれば、粘りけを強くし長時間楽しめるシェークにするとか、急いでる通勤者でも短時間で購入できるプリペイドカードを用意するなどの効果的なアイデアが生まれる。

んな地域とか、どんな年代とかいう属性分類では表面的なことしかわからないので、探偵や警察になったみたいに聞き取り調査や行動を観察して真相を暴いていくのが効果的だ。

ただし、この状況ベースの分類は効果的なんだけど、経営者からは抵抗を受ける。それは、経営者が経営判断をする場合、責任があるから、本当にそれが成功するのか?定量的に把握できているか、お客さんは求めているのか?など確証がほしい。

だが、状況は定量的に示しにくいし、顧客はまだいないので説明が難しい。こういう状況が、簡単に定量化できる属性分類の方へ流れていってしまう要因でもあるらしい。

そこに立ち向かって、状況のマーケティングを試みなければならない。商品別じゃなく目的別の事業部制にするとかね。

長くなってきたので、続きは次回に

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2012年09月21日

イノベーションのジレンマを読んで3

『イノベーションのジレンマ』

著者:クレイトン・クリステンセン




とりあえず、前回、前々回の記事であらすじは紹介した。

この本の内容はP312の解説で、「本書は企業のトップにこそ是非読んで頂きたい」とあるように、トップの経営判断に役に立つ、と思う

でも一応技術者として読む場合には、どのようにしたら破壊的技術を開発できるのかが興味の中心である。
本への書き込みも主は自分の仕事ではどうかというところが多い。

経営者の立場であれば、様々な技術があり、それが破壊的技術なのか否かの判断をそればいいわけだが、技術者の場合は、破壊的技術を意図的に作り出すのに本書を役立てたい

それには破壊的技術の特徴を十分に把握する必要がある。

前回も述べたが、破壊的技術の特徴は

・主要顧客から見れば性能は悪いが、別の市場では評価される特徴を持っている。
・そしてその特徴は「シンプル」、「低価格」、「高信頼性」、「便利」といったものであることが多い。
・また、技術的困難性は伴わないという特徴もあり、純粋な技術進化・開発ではなく、既存技術の組み合わせの新しさに目を向けることが重要である。


たとえば、今開発しよう、あるいは開発したい技術がある時、その技術は現在の技術とどこが違うのかに目を向けるべきである。まずは違いを列挙し、その違いが活かせる分野はないのかと考えるのが望ましい。

※現在の技術に比べて利点を列挙すると、必ずイノベーションのジレンマにはまる。つまり、利点を連想するときに既存の主流顧客が頭をよぎり新しい視点や発想に行き着かない。

たとえば、プロセスが異なり、主要性能は現在の技術に対して劣るが、生産性は向上し、コストが安くなるなどの技術は、破壊的技術の発展の過程に矛盾しない。すなはち破壊的技術であるかもしれないということである。

昔聞いた講演のことが頭をよぎった。それは技術を一般化しましょうという話でした。

当時の講演の内容をまとめたブログ

主論は、技術を開発している段階ではその技術がどのように発展するという明確な展望はなく、異分野の人と仕事をする中で、様々な融合が生まれたということである。
そこで重要なのは、技術開発を行う時に、その課題だけに通用する特殊解を出して終わるのではなく、深堀し、メカニズムを解明し技術を一般化するところまでもっていっておくということだった。
この一般化にまでもっていっておくと、異分野の人と会話ができ融合が起こりやすいという話だった。

破壊的イノベーションの話と少しだぶって、技術を一般化することの重要性を再認識した。講演でも先生は技術を一般化するまで追求するのはしんどい作業だよとはいってたけどね・・・。

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2012年09月20日

イノベーションのジレンマを読んで2

『イノベーションのジレンマ』

著者:クレイトン・クリステンセン



前回、イノベーションのジレンマの内容を説明した。
今回は、その対応である。

優秀な企業は優秀であるからこそ衰退する。合理的に衰退するのである。しかし、4章までの洞察でその衰退する構造を理解した。
理解したので、その衰退する構造から抜け出そうというのが5章からの内容である。

ポイントは破壊的イノベーションの方向への舵取りを妨げる障壁を一つ一つ取り除いていくことです。

前回障壁は5つと書いたので、それぞれどういう対応をすればいいのかというところを紹介していきます。
今更ですが、読後の印象で書き綴っているので、著者がいっていることをすべて網羅できているわけではありません。僕の頭の中の整理ということで綴っているのでご了承ください。

さて本題です。

@既存の顧客は破壊的技術に興味を持たない。
→商品化するプロジェクトをそれを必要とする顧客を持つ組織に組み込む。無理に主要市場に売り込まない。

A、B収益性が低く、市場規模が小さい。
→小さな機会、小さな勝利にも前向きになれる小さな組織に任せる

C無の市場は調査しようがない。
→新しい市場は試行錯誤の繰り返しの中で形成されるものという認識のもと計画を立てる。

D価値観や意志決定プロセス、コスト構造の特殊化
→新しい破壊的技術に適した別組織を新設する

つまり、まとめると破壊的イノベーションへの対応は社内スピンオフや企業買収によって小さな組織で取り組み、できるかぎり既存の顧客からは遠ざけ、プロトタイプを売り込みフィードバックを得るという試行錯誤の形で新しい市場を開拓することである。

しかし、なんでもかんでもスピンオフだ企業買収だと無尽蔵に手を広げるわけにはいかないので、その技術が破壊的な技術なのか否かを判断することが重要になる。

破壊的技術の特徴
・既存の技術に比べ、シンプル、低価格、高信頼性、便利
・確立された市場では評価されない
・技術的には難しくはなく、既存の技術の組み合わせで可能


このような特徴を念頭におき、前回説明した破壊的イノベーションの発展と成長の過程と対比し、少なくとも矛盾しない市場や技術アイデアである必要がある。

本書の最後の方では、主要性能と顧客が求める性能に対する需要をプロットする軌跡グラフを描くことも破壊的イノベーションの見極めに効果があるとしている。軌跡グラフについては説明してないけど本書の中でちょくちょく出てきます。

話の大きな流れはだいたいこんな印象でした。

優秀な企業は優秀だからこそ衰退するという洞察は、面白く、さらに納得感もある主張でした。楽しい時間をありがとうと言いたい!

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イノベーションのジレンマを読んで1

『イノベーションのジレンマ』

著者:クレイトン・クリステンセン




今月の読書会の課題本である。

非常に興味深い洞察が最初に掲げられて、様々なデータでその洞察を補強し、その洞察が提示する課題に対する対策らしきものまで言及している、すばらしい本です。読んでて面白いし、納得感がある経営書でした。

興味深い洞察とは、『優秀な企業は優秀だからこそ衰退』するということである。本書以前までにも成功した企業が何故衰退していくのかについて、さまざまな議論が行われていた。たとえば、組織が官僚主義的になったとか、技術革新の進化の速さについていけなかったとかある。しかし、本書で取り上げる原因は、それとは異なり、優秀な企業の成長のための合理的な判断によって、合理的に衰退していくということである。

企業の衰退は、技術進化のありように起因する。本書では技術進化のありようを2種類に分けている。破壊的イノベーションと持続的イノベーションであり、企業の衰退に関係していうのは前者の破壊的イノベーションである。

持続的イノベーションから説明すると、現在の市場が求める性能を向上していく技術革新である。そして持続的性能向上の優劣は関係ない。ポイントは「現在の市場が求める性能」を向上させているところである。

さて、本題の破壊的イノベーションはどういったものかというと、現在の市場が求める性能は、現在の技術に比べて劣るが、別の特徴を持っているという技術革新である。従ってこの破壊的技術は、現在の主流の市場では認められず、別の破壊的技術特有の特徴を認めてくれる分野で販売を開始することになる。

たとえば、ミニコン市場では8インチディスクが主流で記憶容量を競っていたところに、5インチディスクがでてきたが、8インチに比べて記憶容量が少ないために、ミニコンの顧客からは引き合いがなかったが、デスクトップパソコンでは、その5インチという小ささが重要だったので受け入れられるという具合である。

もう一つポイントは、技術の進化が市場の需要よりも速いというところにある。
現在の技術と破壊的技術が同様に進化していき主要性能において両者とも市場の需要を上回るとする。依然として主要性能に差はあるのだが、顧客の興味は、主要性能に関しては両者とも需要を満たしているので別の特徴が判断基準になるのである。

すなはち、8インチディスクの記憶容量は、順調に増え、市場の需要を追い越し過剰スペックになる。それと平行して、5インチディスクの記憶容量も順調に増え、8インチディスクの顧客であるミニコンの顧客の需要に追いつくのである。両者が記憶容量のスペックを満たすと顧客は、記憶容量から関心がはなれ、より小型などの別のスペック基準で採用を決めるようになる。
こうやって、8インチディスクの市場も5インチディスクを作製するメーカーが浸食してしまうのである。

これが破壊的イノベーションの進化のありようである。

ここまでの説明では、じゃあ8インチ作ってたメーカーも5インチディスク作ればいいじゃないという単純な疑問がわくが、ここが破壊的イノベーションの恐ろしいところで5インチディスクを作製するにはものすごい障壁があるのである。

ちなみに、5インチディスクを作製するのが技術的に難しいからというわけではない

本書で掲げる問題は次の5つである。
@既存の顧客は、当初は破壊的イノベーションの技術を必要としていない。
A破壊的技術の当初は収益性が低い
B破壊的技術の当初の市場は大企業からみると小さすぎる
C破壊的技術の市場はもともとないので市場調査や計画が立てれない。
D組織の価値観や意志決定プロセス、コスト構造は現在の市場にあわせて洗練されているため、破壊的技術の新しい市場に適応できない


さてこれらを使って8インチディスクを製造する優秀な企業がなぜ5インチディスクを販売できないかを説明する。

8インチディスクを製造する優秀な企業は、優秀なマーケッターの既存の主要顧客への熱心なマーケティングによって、既存の顧客が5インチディスクに興味を持っていないことを知る。
株主から成長を求められる8インチディスク製造の優秀な経営者は、入念な調査によって5インチディスクの収益性の低さと市場規模の小ささを知ることになるし、5インチディスクのデスクトップという市場はメインフレーム全盛の時代には見えていないのでわからない。
優秀な企業は、その優秀さゆえに、8インチディスク製造に合わせた意志決定プロセスやコスト構造に磨きをかけ、8インチディスク製造に対する対応力とそれ故の特殊性を持つ。

これらの優秀な企業が実行する取り組みによって5インチディスクへの参入は合理的に否決される。

そしてこのジレンマへの対策が5章から説明されている。
ただ、長くなってきたのでここからは次回にします。

イノベーションのジレンマを読んで2


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2012年09月14日

家族愛を読んで

『家族愛』

著者:東條由布子




最近、『失敗の本質』から始まって、大東亜戦争関連の書籍や動画を見ている。この間、とある動画の中で、著者の東條由布子さん自身が、この『家族愛』を紹介していた。

そこで、ハート出版さんのブログにコメントした時に、紹介されてた本『パール判事の日本無罪論』と『大東亜戦争の真実』も併せて3冊の本をアマゾンで注文した。
同時に届いたんだけど、とりあえず、東條英機の人柄が分かると評されてた『家族愛』を読んで見たくなった。

・・・最近、ビジネス本の紹介ないな・・・

この本は、東條英機とその妻、かつ子の育児日記ややりとりした手紙を現代文にした本である。ところどころに著者の感想も入っている。

最初は妻、かつ子が綴った、息子英隆の育児日記である。

生まれる前から、ほぼ毎日のように日記を残している。だいたい日に3行ほどであるが、これだけ長く続けれるところがすばらしい。頂いた贈り物なども詳細に記載されており、記録の意味もあったのかもしれない。

その日記からは、息子英隆の数々の病気にも母の看病があり、すくすくと育っていく様が見て取れるし、母の息子の将来への思い。父東條英機の優しさも伝わってくる。

「今日は父上がお休みということで、抱き愛される。父母の愛を、これほど暑く受ける子はいないだろう。」

「・・・英隆さんの人格を磨くためならば、母はすべてを犠牲にしても惜しくはないのだ。」

「・・・父も母も一生懸命介抱する。・・・父も十二時近くまで、母は
徹夜して介抱する。・・・子を持って知る親の恩とは? 実に子の病気ほど苦しいものはない・・・」


第二章は、東條英機が欧州から息子英隆に送った手紙である。
絵はがきで何通も送られている。

その手紙には、体を大事に、よく勉強しなさい、何でも一番になりなさい、人に親切にしないさいといった内容がやさしく綴られている。

「からだを丈夫にして、せんせいのゆうことをよくきいてべんきょうせよ。  ひでたかどの お父さんより」

「・・・たいへんじょうぶで、べんきょうもしておるそうで、おとうさんはよろこんでおる。・・・ひとのかしらになったら、よくしんせつに、またひとのおてほんになるようにせねばなりませぬ。  英隆へ  父より」

一貫して努力することの大切さを教えていたようだ

第三章は、新婚当初に英機とかつ子が交わした手紙で、第四章は、英隆や英隆の妻幸子等に宛てた遺書などが紹介されている。だんだん長くなってきたので、そこは割愛する。

最近こんなにいたわりあっている家族って、いるのかなと思ったりもする。言葉で伝えるのではなく、日記や手紙だからこういうのが書けるのかな?やっぱ、メールや電話じゃなくて、手紙や日記だよ

この本を読んで、東條英機への印象は、侵略者という陰は全くないし、まじめで愛情を持っている人であることが伺える。

次の読書会の課題本『イノベーションのジレンマ』もあるが、『大東亜戦争の真実』が読みたくなった。どうしよう!!


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posted by air_water at 06:14 | 京都 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 国家、日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月10日

『失敗の本質』を読んで

失敗の本質

著者:戸部良一、鎌田伸一、杉井友秀、寺本義也、杉之尾孝生、野中郁次郎




そう言えば、『失敗の本質』を紹介するのを忘れてた。

400ページほどあり、歴史を知らない私のような人にとっては結構難しい本です。

僕は、関連のDVDを見てやっと、大東亜戦争の流れを掴むことができました。
読書会に来てるメンバーの中では、僕以外にもDVDを観たという人がいたので、やっぱり難しい本なのだろうなという感想です。

本書は、以前のブログでも紹介しましたが、大東亜戦争で日本軍が負けるに至った要因を教訓とし、今後の企業含めた組織論に活かそうという趣旨を持っています。また、日本が何故、大東亜戦争に突入したかは問わず、日本の戦い方、敗け方を分析するという立場を取っている本です。

さて本書の構成ですが、
はじめにで、上記のような立場を紹介されています。
260ページくらいある一章では、分析対象とする6つの戦いの経過を説明しています。その6つは、@ノモンハン事件、Aミッドウェー作戦、Bガダルカナル作戦、Cインパール作戦、Dレイテ海戦、E沖縄戦の6つです。
続く2章では、それらの作戦をそれぞれ統合的に分析し戦略上、組織上の欠陥を抽出します。
その2章の分析をふまえて、3章では日本軍の組織の特性や欠陥が今日でも日本のさまざまな組織に継承されているのではないかとの認識のもとに、日本軍の失敗が意味する今日的課題の提示と解明がなされます。

それぞれの戦いで重複もありますが、失敗の要因を挙げられています。
その失敗は、網羅は出来てないかもしれませんが次のようなものがありました。

@作戦目的があいまい
A情報の受容、解釈が独善的
B戦闘が精神主義的
C部隊編成が複雑すぎた
D戦力の逐次投入
E人間関係を過度に重視
F統一指揮不在
G現地軍と大本営の意志疎通不足



これを現代の組織運営に活かすにはどうしたらいいかと考えるのですが、@作戦目的があいまいだから作戦目的を明確にしましょう。部隊編成が複雑だから、部隊編成を簡単にしましょう。といっても意味がない。

現代でも同じような問題を抱えているのだろうけど、そこに至るにはそれなりの必然性があったはずです。日本軍も、誰も負けようと思って戦略を立てているわけではありません。

もう少し、深堀して根本的な原因を改善する必要がある。

たとえば、作戦目的が曖昧になる原因として、失敗の本質では戦争全体のグランドデザインがなかったことをあげている。

しかし、グランドデザインがなかったのは、もともと積極的に開戦した戦争ではなかったため、戦争終結までのシナリオはなかったのが当然です。一つグランドデザイン的なものをいうとするなら、海軍軍令部総長・永野修身元帥感慨にあった、「戦うも亡国、戦わざるも亡国。戦わずして滅びるのは、民族の魂まで失う、真の亡国である。戦って護国の精神に徹するならば、たとえ戦い勝たずとも祖国護持の精神が残り、我らの子孫はかならず再起するであろう」というのがグランドデザインのホントのところと言えるのではないかな。

その意味では、一矢報いて十分なグランドデザインを達成したといえるのではないでしょうか?

いかん、現代組織への教訓が・・・なくなってくる。どうも『失敗の本質』を偏見を通してしかみれなくなっているみたいです。

ボヤッとしたグランドデザインでブログを書き始めたので、着地点が曖昧で失敗してしまいました。なんか、肯定的に書けそうな気がしてたんだけど・・・。

一旦、この本からは離れよう。
10月の戸部さんの講演でも聞いたら、考え方変わるかな?


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posted by air_water at 23:07 | 京都 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 国家、日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月09日

哲学的な何か、あと科学とかを読んで

哲学的な何か、あと科学とかを読んで

著者:飲茶




飲茶さんの本は、2冊目です。
哲学の「て」の字も知らないころに、哲学書を読む機会があり、その前段階として入門書を読もうと思ったのがきっかけで、そのとき読んだのが、『史上最強の哲学入門』です。
哲学にマンガ、アニメの「バキ」的要素を加えた哲学入門書でした。
ソクラテスの得意技:無知の知といった具合に、それぞれの哲学者の得意技とプロタゴラスから現代哲学者までの西洋哲学の流れが一望できようになってます。

さて、今回読んだ本書は、科学に関するお話をする中で哲学とは何かを考えていく本です。

難しい数式はなく、古典力学、熱力学、統計力学、量子力学の流れが分かるようになってます。

後は、数学的証明の問題や、最後の方では、ドラえもんの「どこでもドア」が気持ち悪く哲学的に描かれています。ここで描かれるドラえもんは悪者で、のび太は頭いいです。

さて、非常に面白かったので全部紹介したいところですが、全部紹介するにはボリュームが多すぎるので、力学の流れの部分だけ紹介します。

ざっくりです。
まず、ニュートンが古典力学を作ります。今でも十分に実用的な計算ができるのですが、後の量子力学からすると、古典ということです。熱力学とかもあるのですが、当時は、熱とは圧力とはというところが何なのかというのは分かってなかった。そこにボルツマンという人が、熱や圧力というのは、原子・分子がニュートン力学にしたがって衝突などをしている結果だと言い出します。粒子の動きの統計をとると何億個の粒子全体の状態をある程度予測できるのです。熱力学とぴたりと一致するのですが、当時は奇抜な発想ということで当時の学会からはもう反発を受け・・・、(原因は明らかではないが)1906年にボルツマンは首吊り自殺をします。
その後、一年もしない内にアインシュタインが分子の存在を証明したことで、一転し、ボルツマンは統計力学の父となるのですが、もう少し早ければ事態は変わっていたのではないかと悔やまれます。

一方、光は波なのか粒子なのかという話もあって、最初、ニュートンが光は粒子ですと何の根拠もなく言っちゃったので学会では光は粒子になります。その後ヤングの光の干渉実験によって波であると証明されマクスウェルが光は電磁波という波であるという理論を作り出し実験で証明され、光は波ということになります。そしてそれをまた覆したのがアインシュタインで、金属に光を当てて、光が金属の中の電子をはじき飛ばすという光電現象でやっぱり粒子ですと証明します。
最終的には両方正しいので、光は波であり、粒子であるという結論に至ります。
で、この結論から、ド・ブロイが電子も光と同じく粒子であり波であるといいだし、最終的には、実はこの世界の物質は波であり粒子であるということになります。
波であり、粒子であるというのは、かなり分かりづらい概念ですが、量子力学の中ではこういう解釈が一般的になっています。それをコペンハーゲン解釈と呼ぶらしいですが、つまり、「物質は観測される前は波のような存在であるが、観測されると粒子になる。観測される前の波とは粒子がどこで観測されるかという確率を表している。」ということです。
そして、電子の状態がどのようになっているかというのは、シュレディンガーの方程式を解くと分かるということです。

量子力学とは、「その粒子がどこで見つかるか?」を波の方程式を使って確率的に述べる物理学です。

その後、シュレディンガーの猫や多世界解釈などの話があるのですが、長くなりそうなのでこの辺で終わります。

科学の話なのですが、それを解き明かしていく思考過程は哲学で、すごく興味を引かれます。

何かを学ぶときに、その学ぶ対象を一つ一つ学習していくというのもいいのかもしれませんが、大まかな流れを捕らえて、その中のどこを学んでいるのかを把握していると効率がいいんじゃないかと思いました。

最近、このあたりの力学をもう一度勉強したいなと思ってるのでかなり役に立った本です。

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posted by air_water at 22:33 | 京都 ☁ | Comment(2) | TrackBack(0) | 哲学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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