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2012年11月28日

MAKERSを読んで

MAKERS

著者:クリス・アンダーソン




クリス・アンダーソンさんの新刊です。っていっても少し古いか?読もう読もうと思ってて、なかなか買わなかったのですが、この間、アマゾンのキンドル買ったので、手始めに『MAKERS』購入しました。

キンドルもなかなか読みやすかったので良かった。
ハイライトと書き込みがちょっとやりづらいのがいまいち。

それはさておき、この『MAKERS』は、超面白かった。
資格試験の勉強もほったらかしで、読み進めたぐらい。

今年、一番ワクワクした本です。

ちなみに、今年一番泣けた本は、『世界が語る大東亜戦争と東京裁判

それもさておき、MAKERSがどんな本かというと、『FREE』で語られたビット経済の話が、アトムの世界にもやってきたと言った感じの話。

例えば、ビット世界で使われる「オープンソフトウェア」、ソフトウェアをネットでつながるみんなで開発しましょうと言った思想が、アトムの世界でも現実的になってきた。それを本書では「オープンハードウェア」と言っている。

具体的にどういうことが起こっているのかというと、「3DCAD」「3Dプリンタ」「3Dスキャナ」「レーザーカッター」「NC加工機」の小型版が、比較的安価(10万くらい)で手に入れれるようになり、自宅で(プログラムとかのビットではなく)アトムのものづくりができるようになっているということ。

欲しい!!

ワイアードの記事見ながら「3Dプリンター」欲しいなとおぼろげに思っていたけど、この本で具体的事例を何例も見てると本当に現実的で、自分でものづくりしたい思わざるを得ない。

ビジネスモデルがいろいろ紹介されているが、例えば、CADで描いた商品を3Dプリンターで立体的に出力し、出来映えを見て、あるいはネットで公開し、好感色なら、中国や近くのものづくり工場に1000個発注して、ネットで販売する、なんてことができる。

これは、たとえ利益がでないとしても、趣味でやりたいと思う人はたくさんいるのではないだろうか。

アメリカでは、そういう個人で作ったモノを公開するサイトもあるみたいだ。
商品やアイデアをネットで紹介して、ネットを閲覧するユーザーから融資を受ける制度もあるみたいだ。

是非、この世界に足を踏み入れたいと思っているこのごろである。

ほんとに、面白かったから、モノづくりやってる人は一読すべき本だと思う!!

本書で紹介されてたツール

★推奨2Dデザインソフト
フリー:インクスケープ
有料:アドビ・イラストレータ

★推奨3Dデザインソフト
フリー:グーグルスケッチアップ、オートデスク123、ティンカーCAD
有料:ソリッドワークス

★推奨3Dプリント・ソリューション
プリンタ:メイカーボット・レプリケーター
サービス:シェイプウエイズ、ポノコ

★推奨3Dスキャニング・ソリューション
ソフトウェア:オートデスク123キャッチ
ハードウェア:メイカーボット3Dスキャナー、メッシュラボ

★推奨レーザーカット・ソリューション
サービス業者:ポノコ
ソフトウェア:オートデスク123Dメイク

★推奨CNCソリューション
小型工具:ドレメルツール
セミプロ用:ショップボット・デスクトップ


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posted by air_water at 06:05 | 京都 ☀ | Comment(2) | TrackBack(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月26日

65歳からの男の人生を読んで

65歳からの男の人生

著者:童門冬二




定年後向けに書かれた本である。
最近よく考えている器であるが、器っておそらく、年齢と共に大きくなっていくもんではないかなと思い。65歳以降向けの本を読むことにした

最近は、○○歳と、ある年齢向けですと表示した本が多いが、流石に、そんな意味付けでもなければ買わなかった本だろう。

著者は65歳を越えても、まだまだがんばるぞ!という意気込みを持って生きてきたそうです。ちなみにすでに80越えてます。
この年齢だからこそ、何を捨て、何を残し、新しく何を生むべきかが見えてくるのではないかと、歴史上の人物の65歳付近の行動をみながら考えようという趣旨です。

登場する歴史上の人物はこんな感じです。
・佐藤一斎
・北条早雲
・毛利元就
・細川幽斎
・宮本武蔵
・板倉勝重



僕が器に関して、最も必要だなと感じたのは、佐藤一斎さんの章で、言志四録の言葉です。著者は、「生き方の核心を衝く名著」と説明されてます。

言志四録は、一斎さんが42歳から82歳になるまで約40年かけて書き綴った4冊の大著です。

以下のようなところが重要だと感じました。

「人が何か相談を持ちかけた場合には穏やかに、しかも短く自分の意見を述べて、絶対に争いごとの種にならないようにすることが大事」

「他人から恨まれないようにするには、「恕」(優しさと思いやり)の一字だ。また、人との争いごとを止める方法は、譲、すなわち遜って譲の一字。」

「日常における些細なことは、世間の習慣に反しないようにしたほうがいい。が、自分の目的を貫き、節操を守ることは逆に習慣に反したところがあってもよい。」

それから6人の中で、もっとも憧れる生き方は、細川幽斎でした。

「信長のめいによってその合戦にしばしば参加しながら、合間を見ては歌会や古典の書写・奥書などに励む。
今でいうワークライフバランスに似てるが、合戦の最中でできるところは驚異的だ。

衣食住に、文化という付加価値を与えて、日本人の暮らしを豊かにする。そして内需を起こす。

皆さん、ホントに魅力的な人たちばかりなんだけど、僕は、細川幽斎が抜きん出てかっこいいと思った。

65歳という年齢に関係なく、学べる本だと思う。

少しだけ異議を唱えると、皆さん過去の平均寿命の短かった頃の65歳なので、まず65歳まで生きる人が稀だっただろうから、今でいうところの80歳くらいの達観があったのではないかなと思ったりもする。

細川幽斎の本、中公文庫と講談社学術文庫で見つけたがどっちが面白いだろう?アマゾンのレビューが少なすぎて分からん。


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posted by air_water at 23:04 | 京都 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 成功本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月07日

器を読んで

『器』

著者:斎藤一人、柴村恵美子




最近「器」についてよく考える。っで、それをつぶやいたら友人が本を紹介してくれた。『器』という本である。

斎藤一人さんの一番弟子である柴村さんの本であり、4章では斎藤一人さんも執筆されている。

読んで良かった本です。前回の本よりも、自分が取り組むべきであろう課題とマッチしていました。

最初の方は、お金という単語が飛び交い、なんか違うんじゃないかなあと考えながら読み進めていましたが、なるほどと思うことが多く勉強になりました。

柴村さんは、「器」を「できること」と捉えています。「器が大きい」とは、できることが多いことだそうです。

・多くの人から愛されることができる
・特技で人に感動を与えることができる
・仕事でお金を設けることができる
・お金を維持し増やせる

こういったことがたくさんできるようになると器が大きいと定義されます。

少し、僕のイメージと違うかも?と思いながら読んでましたが、本文の内容は、

「働くことで人の器は大きくなる。」とか「自分の仕事を終わらせ人の仕事も手伝う」とか、奉仕することが大事といった表現が多々あり、なんとなくイメージが分かってきました。

器って言うのは、日々がんばって過ごした結果として、手に入れられるものなのだと分かってきました。

そして、その器を手に入れるには、少し背伸びすることが重要です。自分の限界にチャレンジしてこそ、新しいものができるようになる。

成功してない人は「出し切ってない」と言われています。

「できる」というのは小さなできることの積み重ねで、一気に、大きな器になることはない。日々の積み重ねでできることを増やしていくのが重要で、その積み重ねがその人の魅力であり、器量である。

斎藤一人さんは、「器」を「我」を外した、人間的な正しい考え方と表現し、「器を大きくする」ことは、よく学び、行動することだと表現されます。

柴村さんは、なぜ不機嫌になるのかの説明のところで、自分の「我」が邪魔して不機嫌になると説明されます。「我」とは自分の感情で、不満とか怒りになって現れます。その「我」が自分の心や行動に限界を作り、器を小さくすると説明されます。


その「我」をどう治めるかで、人との関わり方も変わってきます。
無理矢理笑ってみたり、別にいいんじゃないとつぶやいたり、それでも気持ちがおさまらなかったら、自分自身のことを愛しているか。人のことも愛せているかを省みて、さらに自分とまわりに対して「愛しています」という気持ちを唱える。そうすると不思議と気持ちがおさまるそうです。

斎藤一人さんは、この「我」を抑えることを、「自分の機嫌をとる」と表現されます。はたからみると、その人の器が大きいかどうかよりも、その人の機嫌がいいかどうかの方が大切だと説明されます。

自分の思い通りにならないことはたくさんある。その思い通りにならないことに囲まれながらも、「自分の機嫌をとって」どれだけ、上気元でいられるかがポイントです。
自分が上気元でいることが、器量が大きいことなのです。

そして、上気元になるためには、理性が必要です。
・人が偉くなったら良かったねと言える理性
・自分が正しいという主張ではなく、他人を尊重できる理性
・威張らない理性
・仕事を任せる理性
・人が失敗したときに許す理性

こういうのをもつことです。

怒ると疲れる、許すことを実践し、習慣にまで持っていくとすごく楽になるらしいです。
器も大きいし、心も安定していていい状態だなあと感じます。

こんな理性をいつでも念頭において行動しようと思いました。
この修行はつらいだろうけど、習慣になるまで続けたいです。

あと、人の機嫌は取らないというのにも納得しました。人の機嫌を取るのは、自分がいやになってくる。だんだん腹が立ってくる。だから自分の機嫌は、自分がとらないとダメなんだそうです。納得です。

「自分の機嫌をとる訓練」は、まず自分から始めたいことの一つです。


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posted by air_water at 06:01 | 京都 ☀ | Comment(2) | TrackBack(0) | 成功本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月04日

「平常心」と「不動心」の鍛え方を読んで

『「平常心」と「不動心」の鍛え方』

著者:藤井英雄




久しぶりにビジネス書らしい本を読みました。
メンタルヘルス関連の書籍とも言えます。

毎日を楽しく過ごすためにマインドフルネスを持ちましょう。磨きましょうという本です。

感情から自由になる不動心という考え方は新鮮でした。
どこが新鮮だったかは後から説明します。

まずは、マインドフルネスです。
マインドフルネスとは、「今、ここ」の現実に、リアルタイムかつ客観的に気づいていることだそうです。例えば、「はっ!私は今怒っている!」というリアルタイムの気づきです。こういう自分を客観視できる状態にいることが、重要だということです。

さて、本文では全体的に、ポジティブに考えることを推奨します。もちろん私もポジティブに考えることが好きです。
ポジティブに考えることができない要因をネガティブに考えてしまう要因として考えて、3つ取り上げています。@うわの空になり、ネガティブな感情に囚われA自己肯定感が弱くなりB体調も悪くなり、さらにネガティブになっていくという悪循環です。

大事なのは、感情に流されずに、現実に向き合うことです。
感情から自由になるの章では、いろんな感情に囚われないようにしようと説きます。ここで新鮮だったのは、悲しみ、怒り、妬みとiいった負の感情だけでなく、喜び、同情心といった正の感情からも解放されようという達見です。これまでポジティブ思考の本など読んできましたが、喜びの感情や同情心というものには浸ってていいもんじゃないかと思ってました。捉え方が違うと表現した方がいいのかな?

喜びは得たいものであって、手放したくないもの。課題は、そういう執着・依存した喜びは次第に色あせるというもの。その色あせが落胆とかを呼び起こすというもの。そうならないためにも、喜びへの執着、依存を手放して、自由になろうと説きます。

同情は一見、愛や思いやりの行為に思われますが、本当の愛ではない。同情を寄せる相手にとっても自分にとっても有害。同情をするのではなく、相手が大丈夫だと信じて上げることだと説きます。放って置くことへの罪悪感を手放して、平常心をもって、相手の自立からの成就をまちましょうということです。

悲しみや恐れも手放しましょうと説明された後、怒りに行きます。

怒りはやっかいなものだそうです。何がやっかいなのかというと、悲しみや恐れなどから発生する二次感情だからです。事実ではなく、解釈にから発生する二次解釈です。ややこしいですね。ややこしいだけに手放すのも難しいというこでしょう。

後半から、感情から解放される(マインドフルネスを手に入れる)ための方法が説明されます。

例えば、わき出てくる感情に名前を付ける
怒っている感情に対して、この感情は怒りだとラベルを貼るのです。
そうすると客観視できます。
人はよく分からないものを恐れます。よく分からないものも一呼吸おいて、ラベルを付けてあげて、理解して上げれば制御も可能です。
面白いし、実践的ですね。

他は、肯定的な自己宣言をするアファメーション、それからICレコーダー法、タイマー法、輪ゴム法など、すぐに実践できそうな方法を紹介されてます。ICレコーダ法は面白そうです。

自分の講演などをICレコーダでとって何度も繰り返し聴くことで、リアルタイムで自分自身をみている自分を確立できるようになるそうです。こんどやってみようと思います。ちょっと恥ずかしいけど

最後の方では、
@ポジティブノート
Aアファメーション
のやり方を説明されてます。

僕は、こういうポジティブなのが好きなのですが、最近悩んでいるのが、ネガティブな人と合わないということです。

ポジティブを追いかけて、だいぶポジティブに考えれるようになってきた気がしますが、ネガティブな考えを持っている人に出会うとなんでそんなにネガティブなんだよと思ってしまうのです。
そんなに自分のその感情には注目してなかったのですが、最近議論とかで対立とまでは行かないですが、そういう感情がわき起こることが多く、これではいけないなと思って見ていくと、どうもネガティブな人と意見が合ってないんだ!ということに気づきました。

それで、本当にネガティブ思考が悪いのかというと、否定的な考え方も重要なことがたくさんあり、もう少し受け入れられるようになりたいなと考えているところです。

そういう感情が起こったときに、どこが受け入れられないのか本当にそれってネガティブなのか一度立ち止まったりする方がいいんだろうなあ?と思ったりしているところで、そういう自分と合わない考え方の人も理解できるようになることが、最近のテーマである「器」を大きくすることにつながるんだろうなとボヤッと考えています。

そんなことも考えながら、楽しく読めた本でした。もっとも良かったのは、感情に囚われない不動心という考え方、その中の喜びや同情心にも囚われないというところを考えることができたところです。

このページもご覧下さい!著者と接触できます。
http://www.facebook.com/note.php?note_id=516061925071607



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posted by air_water at 00:04 | 京都 ☀ | Comment(0) | TrackBack(1) | メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月03日

その未来はどうなの?を読んで

その未来はどうなの?

著者:橋本治




こないだ内田さんの講演を聴きました。その最後の質問で、一緒に革命を起こすなら誰ですか?という質問があり、その回答の中に、橋本治さんという名前がありました。
読書会の中でも、ちらっと出てきた名前で、自分は知らなかったので、これはちょっと知っておかなければ・・・、というか興味が出てきたので本買いました。

まあ、新しい方がいいだろうと思って出版されたばっかりの親書にすることにしました。横にある「独裁入門」ってのも買ったんだけど、それは今度まとめよう。

ということで、その未来はどうなの?という未来を考える本です。

著者は、未来を考えるけど分からない。でも自分が住んでいる世界だから、分からないでは済まないよね。
私は未来について分からないけど、全く分からないのかと言ったら、そんなこともない。
とりあえず、分かっている部分を起点として考えてみよう。
どのように世界が複雑になって分からなくなっているのか?の、分からなくなり方くらいは言い表せるんではないかな?というスタンスで書かれています。

率直に言うと、かなり分かりませんでした。

著者が分からないと思っていることについて書き連ねているので分からなかった。著者の目指した「分からなくなり方」への言及も理解できてない。

読んだ感想としては、「分からなくなり方」を伝えたかったというよりは、未来を考える場合のものの見方や考え方の一端を披露している感じでした。「こういう考え方や見方もあるよ。」「こういうところも考えるべきだよ。」という未来を考えるための起点を与えてくれる本です。

本書は、9章に分かれており、

1章 テレビの未来はどうなの?
2章 ドラマの未来はどうなの?
3章 出版の未来はどうなの?
4章 シャッター商店街と結婚の未来はどうなの?
5章 男の未来と女の未来はどうなの?
6章 歴史の未来はどうなの?
7章 TPPの未来はどうなの?
8章 経済の未来はどうなの?
9章 民主主義の未来はどうなの?

と、こんな感じです。

1章の「テレビの未来」に関しては、本当に何が書かれているのか理解できませんでした。雑に要約すると、テレビは日本を大きく変えたが、どう変えたかが議論されることもなく、どう変わったかも分からないということでした・・・。

2章の「ドラマの未来」は、僕らの世代が考えつく、月9とかのドラマではありません。橋本さんの考えるドラマは「どう生きていくかという指針のない世の中で、人の生きていく指針となったもの」というものらしいです。重たいです。講談、文学、大衆小説の描くドラマについて言及されています。
簡単に説明すると、ドラマの中での挫折の有無が問題です。文学には挫折がある。講談は痛快で挫折がない。大衆小説は、講談がルーツだが、ときの経過とともに挫折を獲得した。で最近のドラマについて生きる指針がないと説明されます。僕は、今のマンガとかでも、生き方の指針を学んだという人もいるんじゃないかと思うけどな、なんて思うけどなあと考えながら、橋本さんの論とかみ合わないなあと思いながら読んでましたが、橋本さんの求めるものとは、深い悩みを抱えたときに立ち返る拠り所となるようなドラマなんだろうなと推測した時点で次の章に行きました。

3章の「出版の未来」に関しては、特に本を読むユーザーとしてしか関わってないので、そんなに深く考えたことなかったです。すべてが電子書籍になったら電子書籍買うことになるんだろうなくらいに思ってました。
あらすじとしては、本がインターネットに取り込まれようとしている。これは、かつて、出版界のえらい人たちが、インターネットが普及する時代に活字離れが騒いで、敬遠の対象にしたことへの恨みから、復讐として、本をインターネットに取り込もうとしているという流れです。
そして、出版の未来を考える場合の課題は、その偉い人たちが、未だに偉そうにしているという状態だそうです。

4章の「シャッター商店街と結婚の未来」は、未来というよりも著者の願望が強く見えたところでした。結論だけ言うと商店街は無くならないで欲しい。抽象的に言うと、最近敬遠されがちになった人と人とのつながりを取り戻そうよという願望です。

9章まであるので全部紹介してたらすっごく疲れるので、後は、面白いなと思った章を軽く紹介しておきます。

6章は「歴史の未来」です。歴史って過去のことだけど、その未来を考えています。つまり歴史観の話です。歴史観を再編したほうがいいよと主張されてます。歴史観をどう再編したいのかというと明言はされてませんが、これまでの歴史は、中央集権国家成立を目指しているという形で描かれていたが、今は地方分権へ移行しようとしている。だから歴史も天下統一してバラ色という単純な話しではなくて、天下統一の前の状態も考えるべきじゃないかといった話です。

7章は「TPPの未来」です。しかし話はTPPがどうなるべきだということではなく、TPPを例として議論の仕方について異議を唱えている感じです。TPPは賛成、反対という二者択一の単純なものじゃなくメリット、デメリットを見える化して、どっちの方がいいかなと吟味して決めないとだめだよとかリスクヘッジも考えとかなきゃいけないよといった内容でした。

8章は「経済の未来」です。ゼロベースで考えようという主張だと思いました。日本は世界経済戦争に負けたんだと認めよう。そして原発はもう使わない方がいいと認めよう。そこを出発点として再スタートしよう。日本は敗戦後から立ち上がることができた民族ではないか!といった主張です。

9章は「民主主義の未来」です。民主主義が究極の政治形態だとおっしゃられています。日本には独裁者は出てこないと主張されています。国のリーダーが国民を弾圧する独裁者になってはいけないという考え方が定着したからだそうです。ただし民主主義はズルをするから、国民一人ひとりが独裁者的な振る舞いをするといいます。ズルというのは、話し合いの時のズルで自分が得をするような方向に話を持って行ってしまうというズルです。これは、ディベートなんかで議論のレッスンするから問題なんだと言われています。ディベートとは仮想的に時には自分の主張と違う主張を担って論を戦わせます。自分が信じてもいないことを論拠にして相手を打ち負かしてなんになるんだという主張です。
結論としては、そういうひとりひとりが権利主張をするような世の中じゃうまくいかない。我々が考えるべきは、「自分の言うことは、みんなのためになることなんだろうか?」というみんなのためを考えることだ!

なんだかんだと飛ばしたのは5章だけになってしまった。全体として、なかなか読み砕けなかったが、9章の最後の結論「みんなのためを考えよう」には、かなり納得した。

ただし、橋本治さんとはどういう人なのかを知るという目的は達成できてないような気がするので、他の本も読んでみようと思う。


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posted by air_water at 00:07 | 京都 ☀ | Comment(2) | TrackBack(0) | 未来 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする